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2013年12月12日 (木)

ヒッグス場

南部陽一郎博士にひらめいたのは、

「自発的対称性の破れが真空にも起きるのではないか」、ということだった。

真空に凝縮(水が氷になるような)が起きると、

自発的対称性の破れが生ずるということ。

例えば、水のなかでは、水の分子はどちらから見ても同じ(対称)だが、

氷(水の分子の結晶化)になると、対称性は破れる。

初期宇宙の温度は非常に高く、

ヒッグス場は水蒸気と同じような気体状態にあり宇宙全体を満たしており、

宇宙空間は対称性を保っていた。

ところが、急激な宇宙の膨張(インフレーション)により宇宙の温度がさがって、

真空が凝縮してヒッグス場が「凍りついて」自発的対称性の破れが起こり

(真空の相転移)、粒子は動きにくくなる。

例えれば空気中では動けても水中では動きが鈍くなるように。

その動きにくさが「質量」だという。

つまり、初期宇宙では温度が非常に高く、

ヒッグス場はまだ凝縮せず、

あらゆる粒子は質量を持たずに光速で飛びまわっていたということらしい。

「自発的対称性の破れ」という言葉は知っていたのだが、

その言葉と「質量」という言葉がぴったりこなかった。

「自発的対称性の破れ」に「真空」をつけたことで少しは解ったような気になる。

南部陽一郎博士のひらめきはすごいというしかない(当然)。

また、ヒッグス場のゼロ・ポイント・エネルギー(絶対温度の最低エネルギー)

による「揺らぎ」が「ヒッグス粒子」と呼ばれるようだ。

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